介護をするときに必要なものとは?事前に準備をしておこう!
ある日突然、介護をしなければならない事態に直面するということもよくあります。しかし、介護が必要になる前には入院が必要だったり、言動がいつもと違ったりと何かしらの兆候があることが多いです。そのため、おかしいと感じたらすぐに専門家に相談できるように体制を整えておくことが重要です。
目次
介護を始める前に
介護を始める前には、事前に準備をしておく必要があります。何も準備せずに、何の知識もなくいきなり介護をしてくださいと言われても、できるはずもありません。また、だれにも相談できずにいると、介護をする方が疲れてしまう上にストレスがピークに達して大切な両親にも優しくできない、ひどいことを言ってしまうという人も少なくないでしょう。そのようなことにならないために、事前に介護ができる環境を整える・協力者を作るなどの準備が必要です。今回は、自宅で介護をするにあたってどのような準備が必要なのかを、詳しく解説していきます。
介護保険の申請
介護をするにあたって、一番初めにしなくてはならないのが、介護保険の申請です。自宅で介護をしなければならない、となったときにもっとも介護者にとって負担になるのが費用です。介護に必要な物品の購入などは、かなりの費用が掛かります。そのため、介護保険を申請してできるだけ負担を抑えることが重要です。また、物品レンタル・デイサービスなどさまざまなサービスを受けるのに、介護保険の申請をしていなくては受けること自体出来なくなってしまいます。
そのようなことにならないためにも、早めに申請しておくことが重要です。介護保険の申請は、自治体に問い合わせればやり方や必要なものなどを教えてくれるので、まずは役場へ電話してみましょう。基本的には介護保険被保険者証や主治医を知るための診察券などが必要です。結果が出るまで1か月ほどかかるため、介護が必要となったときにはできるだけ早めに申請してください。
自宅環境の確認
自宅介護するなら、環境の確認が大切です。例えば、足腰が弱くなって移動が大変というときには壁に手すりが必要です。入浴時に危険があるようならすべり止めマットや浴室用の手すりを付けましょう。トイレが和式なら、洋式に変更することも重要です。
車いすでの移動になったら、段差にはスロープが必要です。畳での寝起きが難しくなるようなら、介護用ベッドを入れる必要があるでしょう。家中の段差をなくして、バリアフリーにしなければならないかもしれません。玄関や廊下の幅のチェックをして、不必要なものは処分するかどかすようにしてください。また、必要であれば部屋の位置を移動することも検討しなければなりません。
「玄関が近い」「トイレが近い」など、必要な条件に当てはまる部屋を居室にしましょう。できるだけケガをしないように、生活しやすいように自宅の環境をケアマネージャーなどと相談しながら整えておくことが大切です。住環境を整えるときには、ケアマネージャーやリハビリの専門家などのプロフェッショナルと相談しながら進めていきましょう。
協力者も必要
介護をしなければならないとなったときには、協力者も必要です。自分一人だけでは、すぐに限界が来てしまいます。そのため、ケアマネージャ-だけでなく、近くに住んでいる兄弟や親せきの手を借りることも大切です。また、地域包括支援センターに相談するというのも一つの手段です。
かかりつけ医やホームヘルパーなどに相談するのもいいでしょう。そのほか、日中はデイサービスや訪問ヘルパーを利用するなどの施設を活用することも大切です。一人で抱え込んでしまうと鬱になってしまうこともあるため、注意が必要です。いざというときに信頼できる協力者がいれば、心に余裕を持つこともできます。介護する側が倒れては何の意味もないため、できるだけ周囲の助けを借りてリフレッシュできる時間を作りましょう。
そろえておきたい介護用品
介護をしなければならないといった時には、介護用品が必要になります。とはいえ、個人の状況に合わせた介護用品を用意する必要があるため、必ず介護が必要になった人全員に必要な物品というものはありません。多くの人にとって必要となる介護用品を記載しておくので、介護が必要になったときにはぜひ参考にしてみてください。
必要な介護用品①使い捨ての物品
介護で役立つのは、使い捨ての物品です。新聞紙やウェットティッシュ、おしりふき、薄手の使い捨て手袋などは、トイレへ用意しておくのがおすすめです。また、古くなったタオルや布類は、雑巾の代わりに使うことができるため、ある程度の量を取っておくといいでしょう。レジ袋や専用の洗面器、ストローなどもあると便利です。消毒薬や殺菌スプレー、消臭剤などは多めに用意しておくのがおすすめです。使い捨てではありませんが、握力が弱くなっているようなら軽めの食器やエプロンなどもあるといいでしょう。また、杖や体格に合わせた歩行器も必要であれば用意しておきます。
必要な介護用品②福祉用具
福祉用具はレンタルの場合と購入の場合があります。介護保険の申請が終わっていれば、ケアマネージャーに相談することで実際の負担額を1割~3割程度に抑えられます。個人に合わせてどのような物品が必要になるのかも、ケアマネージャーやリハビリの専門家に相談しながら決めてください。レンタル用具には、手すり・電動の介護用ベッド・センサーマット・車いす・歩行器・ポータブルトイレ・シャワーチェアなどがあります。介護度に合わせて、必要な物品をレンタルしましょう。レンタルであれば定期的な点検や必要なら交換を受けられるのも、利点です。
早めにできること
介護の準備は、介護をしなければならないことが決まってから準備するものもあれば、早めに準備しておくべきこともあります。突然介護が始まると、本人はもとより家族も戸惑うことが多いでしょう。どうすればいいのかわからず、ストレスもたまりやすくなってしまいます。そのため、事前にある程度調べたり話あったりしておくことで、心構えをしておくことが大切です。
両親との話し合い
介護が必要になったときのことなど、恥ずかしい、言いづらいとなかなか話し合いができない家庭も多くあります。しかし、いざというときに介護する側が疲労やストレスをためて倒れてしまってはいけません。また、介護が必要になる人にとっても、望まぬ老後を送りたくはないでしょう。そのために、事前に話し合いの場を設けて、いざとなったときにはどうするのかをきちんと話し合って決めておく必要があります。介護について考えていることがあるのなら、早めに伝えておくようにしてください。
まとめ
介護は、される方もする方もとても大変です。そのため、早めにある程度の知識を仕入れておく、介護保険について少し勉強しておくなどの情報収集もおすすめです。介護する人はとくに、自分が倒れてしまわないように注意することが必要となります。
また、インターネット環境を整えておくことも大切です。さまざま情報を得るのに役立ちますし、なかなか買い物に出られないというときに通信販売で物品の注文もできるからです。事前にできる限りの準備をして、倒れてしまわないように知フレッシュしながら介護をしていきましょう。