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介護職初心者が知っておきたい認知症ケアの関わり方

介護と認知症

介護の仕事を始めたばかりの方の多くが、「認知症の方とはどう接すればいいのだろう」と感じます。声のかけ方ひとつで、相手が安心したり、逆に不安になったりするため、最初は戸惑うのも当然のことです。

大切なのは、正しい言葉を使うことよりも、相手の気持ちを理解しようとする姿勢です。認知症の方が安心できる関わり方を意識することで、介護の仕事がぐっとあたたかいものに変わっていきます。

本コラムでは、介護職初心者の方に向けて、今日から意識できる声かけや関わり方の基本をわかりやすく紹介します。焦らず、一歩ずつ学びながら、一緒に信頼関係を築いていきましょう。

認知症の方の世界を理解する

認知症を理解する

認知症の方は、記憶や判断力の低下によって、時間や場所、人の認識があいまいになることがあります。

たとえば、「今が何時か」「ここがどこか」がわからなくなることがあり、その結果、混乱したり、不安を感じたりする場面も少なくありません。

しかし、そうした言動の裏には、「安心したい」「誰かにわかってほしい」という気持ちがあります。だからこそ、介護職がまず意識すべきなのは、相手の“現実を正す”ことではなく、“気持ちを受け止める”ことです。

たとえば「家に帰る」と言われたとき、「ここがあなたの家ですよ」と現実を伝えても、相手にとっては納得できないことも多いもの。そんな時は、「お家が気になりますね」「ご家族のことを思い出したんですね」と、相手の“気持ち”に共感することが大切です。

介護職の認知症ケアの第一歩は、相手が見ている世界を理解しようとする姿勢です。安心を届ける関わりは、理解から始まります。

否定しない声かけが信頼関係をつくる

介護の現場の認知症ケアで最も大切なのは、「相手を否定しない」ことです。たとえ事実と違うことを言われたとしても、訂正するよりも気持ちを受け止める対応が信頼を生みます。

たとえば、「さっきご飯を食べていない」と言われたときに、「いえ、さっき食べましたよ」と返してしまうと、相手は責められたように感じてしまいます。

そんなときは、「お腹すきましたね」「何か温かいものを一緒に食べましょうか」と、相手の感じている“今”に寄り添う言葉を選びましょう。

また、声のトーンや表情も重要です。

優しく穏やかな声で話しかけることで、相手の心が落ち着きやすくなります。焦らず、相手のペースに合わせて会話をすることが、安心感につながります。

介護の現場では、「正しさ」よりも「やさしさ」が求められる瞬間があります。否定せずに受け止めることは、相手を尊重するケアの基本なのです。

よくある場面別の関わり方の例

認知症場面別

認知症の方との関わりでは、思いがけない言葉や行動に戸惑うこともあります。そんなときこそ、否定せずに受け止め、安心できる言葉を選ぶことが大切です。ここでは、介護の現場でよくある場面を例に、対応の違いを紹介します。

シーンNG対応良い対応
「家に帰りたい」と言われた時「ここがあなたの家ですよ」「お家が気になりますね。今日はここでゆっくりしましょう」
「ご飯を食べていない」と言われた時「さっき食べたでしょ」「お腹すきましたね。何か温かいものを一緒に食べましょうか」
不安そうにしている時「大丈夫ですよ!」「何か心配なことがありましたか?」
「仕事に行かなきゃ」と言われた時「もう仕事は辞めましたよ」「お仕事のことが気になるんですね。少し休んでからにしましょうか」

どの場面でも共通しているのは、相手の発言を「否定せず」「気持ちを受け止める」こと。

事実を正すよりも、相手の心に寄り添う言葉を選ぶことが、安心と信頼を生み出します。「共感のひとこと」が、介護の現場をやさしい空気に変えてくれます。

困った時は一人で抱え込まない

認知症ケアは、介護職一人の力だけで完璧に対応できるものではありません。利用者の言動は日によって変化があり、同じ対応が毎回うまくいくとは限らないからです。

そんな時こそ、チームで情報を共有し、協力して対応することが大切です。

「この声かけが効果的だった」「この時間帯は落ち着いていた」など、小さな気づきを記録や申し送りで共有することで、より良いケアにつながります。

また、サン・ビジョンでは、職員が安心して学び続けられるようにOJT(職場内研修)や認知症ケアに関する研修制度を整備しています。現場で困ったときも、先輩職員が一緒に考え、支えてくれる体制があります。基礎から応用まで、チームで支え合いながらスキルを磨ける環境が整っています。

参考:社会福祉法人サンビジョン「キャリアサポート」

認知症ケアは“ひとりで頑張る”仕事ではなく、仲間と一緒に支え合う仕事です。チームで助け合うことで、利用者にも職員にもやさしい環境が生まれます。

社会福祉法人サン・ビジョンで介護職として働く魅力

ジョイフル羽島

社会福祉法人サン・ビジョンは38の施設と151の事業所を持つ社会福祉法人です。展開エリアには、名古屋エリア、春日井エリア、江南エリア、岐阜エリア、長野エリアなどがあります。またサン・ビジョンの各エリアでは、特別養護老人ホーム、介護付有料老人ホーム、グループホーム、デイサービス、居宅介護支援センターなど、様々な介護サービスを提供しています。

サン・ビジョンの各地域の介護施設で働く魅力は以下の通りです。

  1. 充実した研修制度
  • 新入職員研修をはじめ、介護技術研修、リーダー研修、キャリアアップ研修など、職員のスキルアップを支援する研修制度が充実しています。
  • 専用の研修施設にて専任の講師による丁寧な指導で行われます。
  1. キャリアパス制度
  • 介護職、相談員、ケアマネージャー、介護長、施設長と、明確なキャリアパス制度が整備されています。
  • 自分の希望や適性に合わせたキャリアプランを立案することができ、キャリアアップを目指して挑戦することができます。
  1. チームや職場の先輩などからのサポート体制
  • 介護のわからないことや困ったことがあれば、先輩職員や上司が丁寧にサポートします。
  • 法人内相談窓口も複数設置されており、職員の悩みや不安に寄り添います。
  1. ゆとりある勤務体制
  • 法令遵守を徹底したゆとりある勤務体制を導入しています。
  • 職員の負担軽減のため、福祉用具も充実しています。
  1. 働きやすい環境
  • 交通費支給など、働きやすい環境を整えています。
  • 各種福利厚生も充実しており、ワークライフバランスをサポートします。
  1. 地域に根差した活動
  • 地域の医療機関や行政機関と連携し、地域包括ケアシステムの構築に貢献しています。
  • また、地域住民との交流イベントなども開催しており、地域に根差した活動を行っています。

サン・ビジョンの介護施設で介護職として働く

サン・ビジョンの各エリアの介護施設では、ご利用者様一人ひとりの個性を尊重した介護を提供しています。介護職員は、ご利用者様の日常生活を支援し、心身ともに自立した生活をサポートします。サン・ビジョンで介護職として働くことは、地域の高齢者の暮らしを支え、社会貢献することになります。

介護の仕事に興味がある方、誰かの役に立つ仕事がしてみたい方は、ぜひサン・ビジョンの介護施設で働いてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

認知症ケアには、「こうすれば必ずうまくいく」という絶対的な正解はありません。その日その時の体調や気分によって、同じ言葉でも反応が変わることがあります。

大切なのは、相手の気持ちに寄り添う姿勢を持ち続けること。焦らず、否定せず、丁寧に向き合うことで、少しずつ信頼関係が築かれていきます。

介護の現場は、決して大変なだけの仕事ではありません。誰かの不安を安心に変え、笑顔を引き出す瞬間がたくさんあります。その一つひとつが、みなさん自身の成長にもつながっていくはずです。

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