諏訪湖の花火に 想い・感じること
第2グレイスフル岡谷で介護長をしております湯澤と申します。
私が住んでいる諏訪地域において、今年も花火シーズンが到来しました。
諏訪湖上では、7月15日の上諏訪温泉宿泊感謝イベントの花火を皮切りに、7月21日~8月25日までは、サマーナイト花火といって、20時30分~20時45分までの15分間で、約800発の花火が毎晩打ち上げられます。
第2グレイスフル岡谷は、打ち上げ場所とは諏訪湖の対岸に位置し、直線距離にして6㎞以上も離れているのですが、「ドスン!ドスン!」という重みのある花火の音が響いてきます。そして、第2グレイスフル岡谷の最上階(5階)にあるテラスからは、幾色もの綺麗な花火をはっきりと見ることができます。
7月21日のサマーナイト花火の初日、入所サービスをご利用されている利用者様が、「今夜から、諏訪湖で花火が上がるって聞いたよ!」と、お話をして下さいました。どこから情報を入手したのかまでは聞かなかったのですが、花火が上がる初日を知っておられたことに驚きました。
今年も、全国各地で多くの花火大会が予定されています。東京の隅田川花火大会、新潟県の長岡まつり花火大会、秋田県の大曲の花火・・・等々。それらの大会や花火プログラムには、花火同士を競うものもあれば、その土地の様々な願いや祈りが込められているものもあります。例えば、長岡まつり花火大会の「フェニックス」というプログラムには、2004年の新潟中越地震からの復興を祈願して、「何度、被害に遭っても、不死鳥のように甦る」というメッセージが込められているそうです。平原綾香さんの曲Jupiterに合わせて、2㎞以上の幅で打ち上げられる花火に、感慨深く胸を打たれます。
諏訪湖の花火に話を戻しますと、毎年8月15日に開催される諏訪湖祭湖上花火大会は、終戦後の混乱の中で、市民が明るい希望を持ち一日も早く立ち直ることを願って、昭和24年から大会が開催され、今年で71回目を迎えます。当時の大会総費用は18万6千円だったそうですが、多くの大会スポンサーに支えられて、今では協賛金は7千万円を超えているそうです。2時間の間に約4万発の花火が打ち上げられる大規模な花火大会で、湖上ならではの水上スターマインや全長約2㎞のナイヤガラが有名です。
私自身も、諏訪湖祭湖上花火大会を毎年楽しみにしていますが、現地で花火を観るだけでなく、好きなプログラムを動画で繰り返し観て、その年の傾向を分析することが密かな趣味です。毎年プログラムの最後は、「Kiss of Fire(水上スターマイン)」→「ナイヤガラ」の構成で締めくくられますが、私はKiss of Fireの前に構成されている「宇宙戦艦ヤマト」と「Starlight illusion」というプログラムが特に好きです。
「宇宙戦艦ヤマト」は、宇宙戦艦ヤマトのテーマ曲に合わせて、大小数多くの花火が短い間隔で次々に打ち上げられ、その迫力は諏訪人の心意気を表しているようで躍動します。とにかく迫力重視のプログラムなので、プログラムの最後は煙で花火が見えなくなってしまうことがあり、煙の中で何やら光っているという印象の中、「ゴォー!ゴオー!」という花火の轟音が鳴り響いて終了します。
「Starlight illusion」は、尺玉大スターマインと言われ、尺玉(10号玉)という大きな玉の花火が連続して打ち上げられるプログラムです。尺玉は諏訪湖で打ち上げられる一番大きな玉の花火ですが、四方を山に囲まれている諏訪盆地で反響する音は、一発打ち上がるだけでも「ズシン!ズシン!」と下から突き上げられるような感覚を体感でき、尺玉が次々と打ち上げられるのですから心躍らずにはいられません。諏訪湖には初島という島があり、初島とその左右に設置される複数の打ち上げ台から花火が打ち上げられます。尺玉は、陸地のようなしっかりとした場所でないと打ち上げる力に耐えきれないそうで、諏訪湖では初島でしか打ち上げることができません。尺玉は一発ずつ打ち上げられるだけでも十分な迫力ですが、最近の「Starlight illusion」の終盤では、尺玉を四方へ同時に3~4発を打ち分ける高度な技術を取り入れていて、尺玉が同時に夜空で開いた時の迫力には、例えようもない感覚を体感することができます。今年の大会プログラムは、現時点ではまだ発表されていませんが、興味のある方は是非「宇宙戦艦ヤマト」と「Starlight illusion」をチェックしてみて下さいね!
気付けば、諏訪湖の花火について最初の話からは大きく脱線し、恥ずかしながら個人的な見解も含めて多くを語ってしまいました。
さて、サマーナイト花火の初日をご覧になった利用者様は、打ち上げられる花火に対して、何を想い・何を感じておられたのでしょうか。私は花火が打ち上げられる度に「綺麗ですね!」とは伝えたものの、それより先には踏み込まず、想い・感じたものは、それぞれの利用者様の胸中に、そっとしまっておいていただけるだけで十分と思いながら、一緒に花火を鑑賞しました。
社会福祉法人 サン・ビジョンは、諏訪地域には3つの施設があります。お仕事中は、利用者様が鑑賞するサポートの時間を除いて花火を観ることはできませんが、聞こえてくる音や迫力から、花火を想像しながらお仕事ができる花火好きにはたまらないメリットと、仕事が終わった後やお休みの日には、近くの諏訪湖畔で繰り出して花火を満喫することのできる、夏の働き方・お休みの過ごし方っていいなぁと思っています!!
次は、介護長としての大先輩である、グレイスフル箕輪の大藏介護長へバトンを渡します。