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「子どもたちの地域巻き込み力、ハンパない!?」~子どもの無限の可能性おうえん隊~

こどもが架ける虹は、心の七色。なないろ(元)園長です。

長野県塩尻市、JR東日本塩尻駅から徒歩1分の立地サン・サンこども園は併設の介護施設グレイスフル塩尻もあって、他世代間の交流ができる複合型施設なんです。そんな私たちの園には土にふれ、自分たちで野菜をつくることができる畑が園庭にあります。その畑で栽培する野菜を何にするかを子どもたちだけで話し合います。年長さんは、どうやら自分たちが食べたいクッキングメニューの材料から話し合っていこうと決まったようです。そりゃぁやっぱりカレーだよねって、カレーに使う材料といえば「ジャガイモ」「にんじん」それからピザも食べたいから「ピーマン!」といった意見が出されるなか・・・

「ハイ!」

「ココアクッキーが食べたい!ココアってつくれる?」とキラキラな質問をする男の子。

そこで担任の藤森さん「そんなのできないよ」って言わない。

ちゃんとココアも仲間に入れてあげて、子どもたちが話し合います。

「野菜の種は、花屋さんにあるんじゃない?」ってことに。(ムムム・・・花屋?そもそも種からいくのか!!)

一番右が担任の藤森さんと年長組おひさまの子どもたち。中央はサンサンワイナリーの職員さん

左が近所の「はだ生花店」店主のだんなさんです。

いざ、お花屋さんに意気揚々とお散歩に出発!お花屋さんに野菜の種はない・・・のですが、はだ生花店のおかみさん。せっかくだから野菜の苗を注文してあげるよって!!「やったー」って大喜びの子どもたちのとなりで、そうなんです。あのキラキラの言葉が聞こえてくるんです。

「ココアの種は?」

花屋の奥さま、とびっきりの笑顔で奥から旦那さんを呼んでこられました。旦那さん、ちょっと首をひねってインターネットで調べます。「どうやらココアはカカオの豆からつくるらしいが、植えてから5年。しかも相当暖かいところじゃないと・・・」 それを聞いたキラキラココア君、大きくうなずきます。ココアをつくる夢はかなわなかったけれど、自分の思いをいろいろな人に受け止めてもらえて満足した様子。理解ではなく、納得したよって、ちゃんと顔に書いてある。ココアはないけど、もちろん、畑づくりすっごくがんばっていました。地域に飛び出し、人とかかわっていくことで、さまざまな可能性を広げていく子どもたちの力に驚かされます。

今回、そんな子どもたちの熱意に巻き込まれていった地域の方がたを紹介します。

子どもたちに巻き込まれたヒト ナンバー「手づくり看板を届けてくれた教材販売会社の社長さん」

右端にいらっしゃるのが「こまくさ教材社」の長瀬社長

植えた野菜の紹介ができる畑の看板が欲しいなぁって、いつもお世話になってる長瀬社長に頼んだら「ちょうどいいのがないもんで、つくってきたよ」って、めちゃめちゃ立派な看板を手づくりで持ってきてくれたんです。子どもたちは大はしゃぎ。自分たちの大切な野菜の名前をそれは一生懸命書きこんでました。

子どもたちに巻き込まれたヒト ナンバー「本格ピザを教えてくれる、野中シェフ」

中央でピザ生地を伸ばしているのが、信州野菜の使い手、野中シェフ

 「ピザ、本物が食べたい!」ってことで、近くのイタリアンレストラン『フォンターナ デル ヴィーノ』オーナーシェフ 野中さんに来ていただいて講習会。大理石のプレートでていねいにピザ生地を伸ばしていきます。取れたて旬鮮野菜たちを自分好みで並べて完成です。

子どもたちに巻き込まれたヒト ナンバーサンサンワイナリーの職員さん」

畑づくりのプロ。サンサンワイナリーの中村さん

畑のプロ登場!近くのサンサンワイナリー中村さんをはじめ職員さんが何度も来てくれて、上手な育て方や土のつくり方をレクチャーしてくれます。鍬の使い方やアブラムシの退治方法。肥料ももちろん有機肥料で安心安全!

このようにうちの園では子どもたちだけでは難しい、自分たちだけでは乗り越えられない壁は、地域の皆さまのお力で形にしていきます。いや「巻き込んでいくって」言ったほうが近いかな。子どもたちの畑づくりの話し合いの結果を受けて、実際に子どもたちは、ジャガイモやピーマン、ナスにトマト、ポップコーンも栽培。食べきれないくらいの収穫、大豊作です。

そんな子どもたちが巻き込んでいった地域の皆さまへの感謝、心が一杯に満たされちゃった子どもたち。

どうしたら自分たちの気持ちを伝えることができるのか、みんなで相談します。すると・・・

「畑づくりで出会った人に、おひさまレストランを開店してカレーライスを食べてもらいたい」って。

(すごいなぁ。某局の0円食堂みたい!招待状もつくって、看板もつくらなきゃって、まぁ大忙し)

自分たちの畑から旬鮮野菜を収穫して、いざカレーライスづくり。それは“食べてくれる人の顔が見える”クッキング。自分たちで栽培した野菜を使って調理するのも大切な食育です。そのうえ食事をつくって喜んで食べてくれる人がいるって「知ってる」「分ってる」ってことは、もうひとつ上のギアに入ってるんじゃない!?なんて思いにふけっているうちに、カレーライス完成!

思い返して、畑づくりのスタートしたあの時。

担任の藤森さんが

「そんな、ココアなんてつくるの無理だよ」

って子どもに伝えていたら?

・・・どうなっていたんだろう。

 子どもの考えを先生がジャッジしていたら、ここまで活動は広がったんだろうか・・・。子どもがやってみたいと言ったことをサポートする姿勢。できることが目的じゃなくて、「じゃぁ、やってみようよ」ってサポートする姿に、ソーシャルグッドな力を感じます。

 畑づくりからスタートした、本格ピザ、おひさまレストランを開店させるリアル体験。子どもたちはもちろん、地域で巻き込まれていった皆さま。私たち職員も含め、何もなかったはずの両手に、今は抱えきれないほどの思いがあふれているのを感じ、心おどります。 

必要感があってはじめて学びにつながる。失敗しないよう、失敗しないように先回りし、子どもたちが自ら気がつき、成長する大切な機会を大人が奪ってしまったらもったいない。私たち社会福祉法人は、地域とともに少子高齢社会を考え、安心で未来ある街づくりのため、これからも子どもをまんなかに、教育・保育を行っていきたいと思っています。

 

(ここからは、私のひとり言です)

ココアって本当につくれないのかなぁ?

実家の畑でやってみよっかな!ってことでワクワクして調べてみました。すると・・・

「エッ!?カカオの実って咲いた花の100分の1しか実ができないんだ」(ココアって貴重なのね)

「なんと年間27℃以上で高温多湿。さらにシェイドツリー(エリスリナス)って木陰が必要!!!」

ガーン・・・なんて手がかかるんだ!!って。だから大人はすぐにあきらめ・・・

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