嘘も方便?
こんにちは。グループホームグレイスフル辰野ハウスマネージャーの塚谷修です。
施設の庭先で”ふきのとう”が花を咲かせていました。
春ですね。(こうなるともう食べられませんね)
今回は、介護職なら一度は感じたことがある話題。
高齢者、特に認知症を患っている利用者様のお手伝いをしながら一緒に生活をしていると、
いろいろな事を聞かれます。
「今日は何時に家に帰れるの?」「孫はどこに行った?」などなど。
以前、私は嘘は何としてでもつきたくない、と正直に、
「今日はお泊りだから帰れないんです。」「お孫さんはもう東京で働いていますよ。」などと答えることもありました。
しかし、そうすると、「「そんなこと聞いてない!家に帰して!」とか「孫はまだ小学生です!あなたは信用できないね!」
なんて言われることもありました。
一方、他職員が「この後、息子さんが迎えに来るからちょっと待ってて。」とか、
「お孫さんは学校行っててまだ帰ってきてないよ。」などと答えると、「そう!ありがとう!よろしくね。」なんて笑顔で
答えるんです。利用者様によっては、何分後かに忘れてしまい、同じようなやり取りになりますが・・・。
私は、しばらく葛藤しました。嘘をついてまで安心させる必要があるのかと。
でも、よくよく考えてみました。認知症の利用者様にとって何が一番嬉しいか。
すぐに忘れてしまい、不安になりながら、その時その時を生きている認知症の方にとっては、
その時その時の幸せが必要なのではと。
そう思いなおしてからは、私も楽になり、利用者様の笑顔も増えた気がします。
そして、私自身、ちょっぴり成長した気もします。
介護の現場って、そんな自分磨きの場でもあるんじゃないかと勝手に思っています。
とりとめのない話にお付き合いいただきありがとうございました。