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地域の皆様と共に

特別養護老人ホーム グレイスフル上松とデイサービスセンター グレイスフル日義を兼務しています施設長の北田です。

デイサービスセンター グレイスフル日義は木曽郡木曽町日義にあり、木曽義仲生誕の地と言われている地域です。この施設は私が当法人に採用され最初に配属した事業所で、平成15年5月に開所し、準備段階から携わってきました。21年前は、当時の日義村(現、木曽町日義)にデイサービスと認知症対応型共同生活介護の施設はなく、地域の方々もどんな施設だろうと興味津々で施設の説明会や見学会に来ていただいたことを思い出します。
面白エピソードは、ご近所の方が温泉施設と間違えて「お風呂貸してくれや」と言って来た時は、ご理解いただくのに一苦労しました。

今回はグレイスフル日義がある地域の取り巻く状況をお話ししようと思います。
木曽町の高齢化率は現在43.9%です。一人暮らし高齢者や地域のコミュニティも20年前と比較すると変化しています。働ける年齢も伸びていることもあり、住民相互のつながりが希薄化されている状況です。

高齢化が進む地域ではありますが、地域の方々は、私たちが頼ると快くお力を貸していただける人達がたくさんいらっしゃいます。初めて地域感謝祭を開催した時や夏祭りを開催した時も地域の老人クラブをはじめ、皆様にご協力をいただき、開催することができました。地域に住む人たちの温かい気持ちが施設運営の支えとなり地域の皆様に支えられて21年間運営することができたのだと感謝しています。

事業所としても地域の皆様がいつまでも元気で住み慣れたこの地域で生活できるようにとお手伝いをしてまいりました。特に施設のある地域で実施されているサロン活動のお手伝いは、微力ながら20年以上お手伝いをさせていただいています。

ここ数年は、新型コロナ感染症の発生により、このサロン活動も自粛せざるを得ない状況でしたが、今年くらいから地域のサロンをはじめ、ボランティア活動など少しずつではありますが、活動が再開されています。今年度は各地域で開催されているサロン活動のお手伝いをする計画でしたが、現状を確認するとここ数年でサロンの参加者も減少し、定年退職後も勤めに出ている方々もいて、サロンに参加する人も少ない状況でした。時代とともに生活環境も変化し、サロン事態が消滅の危機にさらされている地域が多くある現状を知りました。

この現状から私たちに何ができるのか社会福祉協議会の担当者にご相談したところ、社協でも高齢化とともに歴史あるサロンが次々に閉鎖しようとしている状況を何とかしたいと検討していたようでした。そこで社協とともに地域サロンに参加させていただき、お手伝いすることになりました。4月に参加した際は、アロマセラピーの資格を持っている職員によるハンドマッサージを行い、参加者同士でお互いの手のマッサージをおこないました。普段手を握る機会もないので、マッサージすることでお互いの肌の温もりが伝わり、久しぶりにあった方に近況を伝えたり、畑の様子をお話ししたりとお話も盛り上がっていました。参加者から「色々な地区行事もなくなって皆と会う機会がなくなった。」「またこんな機会があるといいよね。」など声が聞かれました。

初回は関係性作りのためにハンドマッサージを行いましたが、次回7月は家でもできる簡単な体操が知りたいというご要望に合わせて、デイサービスの看護職が参加させていただきます。
私たちにできることは、地域の皆様を取り巻く環境の変化に合わせ、住民の皆様のご意見を伺い一緒に考え、地域で暮らす人たちがいつまでも自分らしく元気に暮らせるお手伝いをしたいと思います。

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