1. HOME
  2. ブログ
  3. 介護の業種を知っておこう!施設ごとの特徴も解説

介護の業種を知っておこう!施設ごとの特徴も解説

介護の仕事は、業種としての分類でいえば「サービス業」となります。
サービス業といえば飲食店の店員やホテルのスタッフなどを思い浮かべる人も多いでしょう。
そのため、「本当にサービス業なのか」と違和感を感じる人もいるかもしれませんが、分類上は介護事業はサービス業にあたります。
本記事では、介護の業種や介護施設の種類と・特徴などを詳しく解説していきます。
今後介護業界で働きたい、と考えているのであればぜひ、参考にしてみてください。

介護の業種はサービス業

介護の業種は、サービス業です。
業種というのは、総務省が定める「日本標準職業分類」がもとになっています。
その中でもサービス業は形のない知識や技術を提供するものも多く、介護業界のように利用者様の「~をしてほしい」というような、毎回違う要求にこたえるものも少なくありません。
サービス業は接客だけでなく、タクシー運転手や不動産業・郵便業・法律事務所やデザイン事務所などもサービス業の一種です。
その中で、介護は「医療・福祉」に含まれます。
したがって、介護施設だけでなく病院などの医療分野でも多くの介護士が活躍しています。

介護施設の種類と特徴

介護士がサービスを提供する介護施設には、さまざまな形態があります。
それぞれの施設には特徴があり、利用できる人も違ってきます。
それぞれの施設ごとの特徴や、利用できるのはどういった人なのかを知っておきましょう。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、在宅での生活が困難になった「要介護」の方が入居できる施設です。
公的な介護保険施設の一つであり、民間の有料老人ホームと比べるとかなり安い金額で利用できるのが魅力ではありますが、その分入居条件が定められています。
具体的には、要介護3以上の高齢者しか入居できません。
特徴としては、以下の通りです。

  • 公的な施設である
  • 看取り対応が可能なため、最後まで過ごすことができる
  • 老人ホームにしては安価で入居できるため、入居までに時間がかかる場合もある

特別養護老人ホームでは、普段の健康管理はもとより、食事や入浴・排泄などの日常的な部分から看取りまでのサービスが提供されます。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、老人ホームとは違って入居が目的の施設ではありません。
要介護1以上の認定を受けた高齢者が、在宅復帰できるようにリハビリや医療的ケアを行うための施設です。
介護老人保健施設も公的施設であり、高齢者の機能維持や改善のための役割を担っています。
特徴としては、以下の通りです。

  • 在宅復帰のためのリハビリテーションや医療的ケアを受けられる
  • 介護保険や医療費控除が適用される
  • 減免措置制度が適用されるので、低所得の高齢者も利用できる

介護老人保健施設では、医師による医療的ケア、作業療法士によるリハビリテーション、介護士による身体介護などのサービスが提供されています。
在宅復帰をするための環境や、支援が充実している施設です。

有料老人ホーム

有料老人ホームは、民間の企業によって運営されている入居型の施設の一つです。
その特徴によって主に3つの種類に分けられます。

【介護付き有料老人ホーム】
介護を必要とする高齢者が、介護サービスや生活支援を受けて居住するための施設です。
食事や洗濯といった生活支援からレクリエーション、サークル活動まで様々なサービスを受けることができます。
介護保険制度上の「特定施設入居者生活介護」の指定を都道府県から受けており、介護サービスの提供基準を満たしている老人ホームが「介護付き」と表記できます。

【住宅型有料老人ホーム】
住宅型有料老人ホームは、生活支援サービスが付いた高齢者施設であり、ホームのスタッフが介護サービスを提供してくれることはありません。
介護が必要になれば、訪問介護などの施設と別途契約する必要があります。
介護サービスや介護保険などは在宅と同じ扱いになるため、介護が必要になった場合には、同じ有料老人ホームであっても「介護付き」の老人ホームよりも費用が高額になる場合もあります。

【健康型有料老人ホーム】
健康型有料老人ホームは、自立している高齢者が対象の施設であり、家事サポートや食事の提供などが行われますが基本的に介護サービスは付随していません。
自立した健康な状態を長く維持するための施設であり、スポーツジムや温泉などがついている施設も多くあります。
ただし、介護が必要になった場合には、介護サービスを提供できないので、退去しなくてはなりません。

認知症型グループホーム

認知症型グループホームは、認知症の人だけが利用できる少人数の共同住宅です。
認知症の高齢者が家庭的な環境の中で地域住民とも交流を持てるようにする施設であり、自立した生活を営むことを目的としています。
介護スタッフが常駐していて、生活能力に合わせて食事や排せつ・入浴などの介護サービスが受けられます。
特徴としては、以下の通りです。

  • 認知症の診断を受けた要介護1以上でなおかつ自立した生活が送れる高齢者が入居できる
  • 24時間の専門的援助体制が整っている
  • 入居者は家事や買い物などに参加できる

原則としては、施設がある市町村に住んでいる認知症の要介護者しか入居できません。
また、入居している間は介護保険のほかの在宅サービスは受ける事ができないのも、ほかの老人ホームとは違う特徴といえるでしょう。

軽費老人ホーム

軽費老人ホームは、老人福祉法によって定められている施設であり、入居に際してはさまざまな条件があります。
基本的には身寄りがない高齢者か、家族からの援助が見込めないうえに自立した生活が不安な高齢者が利用できます。
年齢的には60歳以上であれば入居でき、夫婦で入居が可能な施設もあります。
軽費老人ホームにはいくつかの種類があり、食事提供があるA型、自炊が必要なB型、食事提供と生活支援があるC型、都市型軽費老人ホームなどです。
それぞれ月収などの入居条件が定められているうえに、ほとんどの軽費老人ホームは認知症の方は入居できません。
特徴としては以下の通りです。

  • 一般の有料老人ホームよりも費用が安い
  • 入居者は全員個室が提供される

いくつかの種類がある軽費老人ホームですが、A型とB型は今後建設される予定がありません。
一般的にはケアハウスと呼ばれる、C型が中心になってきます。
C型には自立型と介護型があり、介護型の軽費老人ホームであれば、介護度が上がってもそのまま利用することができるのが特徴です。

デイサービス・デイケア

デイサービスやデイケアは、通所型の施設であり、在宅でいながら介護サービスを受けられる施設です。
利用者は日帰りで介護施設に通い、入浴や食事提供・排泄などの介護サービスを受ける事ができます。

【デイサービス】
デイサービスは、要介護1~5の人を対象としていて、要支援の人は通うことができません。
基本サービスには、介護保険が適用されます。
バランスのとれた食事が提供され、機能訓練やレクリエーションなどが実施されるので、充実した時間を過ごすことができるでしょう。
栄養バランスのとれた食事に特化施設や認知症でも通える施設、レクリエーションが充実している施設など施設によってさまざまな特色があるのも特徴の一つです。

【デイケア】
デイケアは、デイサービスと同じように日中施設に通って介護サービスを受ける通所型の施設です。
要介護の人だけでなく要支援の高齢者も利用できます。
心身機能の維持や回復・健康管理・日常生活の自立支援を目的とした施設です。
そのため、デイサービスとは違って医師やリハビリの専門職員が常駐しています。

まとめ

介護とは、業種としてはサービス業に分類され、高齢者がストレスなく生活を送るためのサービスを提供しています。
専門の知識と技術を持ち、さまざまな施設で活躍しているプロフェッショナルです。
とはいえ、施設の形態に合わせて提供される介護サービスにもさまざまな形があるので、必ずしも資格が必要というわけではありません。
高齢者が笑顔で日々を過ごせるように、必要とされるサービスを提供しましょう。

関連記事

最新記事