「ジェラート」と「介護」
皆さん、こんにちは。第2グレイスフル岡谷で介護長をしています湯澤です。
本日は大晦日。一年を締めくくる本日に、皆さんは、どのような振り返りをしていますでしょうか。
・・・と、私自身は、本日のお昼休憩中に真っ青な空を眺めながら・・・、一年間では終わらずに、気が付いた時には、働き始めた16年前のことまで思い返してしまっていて、あっという間に一時間の休憩が終わろうとしていました。
突然ですが、私の日常的な趣味は、季節を問わずジェラートを食べることです。決まって足を運ぶお店は、長野県茅野市にある「グラスリーぺぱん」10年以上前から通っています。メニューのレパートリーは、なんと200種類を超えるそうで、その中から日替わりで、一日約10種類のメニューが店頭に並んでいます。
なぜ、ジェラートを求めて10年以上通っている!?かというと、店長さん(冬場はスキーのインストラクターもされている、体格のいい男性の方)とお呼びしてよいのか、その方が厳選した旬の素材を、徹底的にこだわって仕上げられたジェラートは、一口食べれば心身ともに蘇るよう!!日頃の疲れを溜めてお店を訪れても、お店を出る際には「また数日後に来ますね!」と、自然と笑顔で言葉が出てくるお店であり、美味しいジェラートが味わえることはもちろん、お客様一人ひとりとの対話(関り)も大切にして下さるからです。
また、このジェラートを、入居されている皆様にも是非食べて頂きたいと思い、過去に2回外出レクリエーションで出掛けたことがあります。
ある100歳を越えた女性の入居者様を、グラスリーぺぱんへお連れした時のことです。その方は、外出レクリエーションの前に、体調を崩されて一週間ほど入院されていました。入院される前は、ご自身で3食しっかりと摂取されていたのですが、退院後は、意欲も体力も低下してしまっていて、職員が介助をしても、食事がなかなか進まない状態でした。それでも、家族様の希望もあって外出レクリエーションへお連れし、職員がジェラートを一口介助したところ、「美味しい!」と一声聞かれた後に、ご自身でスプーンを持たれて、満面の笑みでジェラートを完食されたことが印象的でした。
そして、外出レクリエーションから戻られた後には、介助をしても食事が進まなかった状態から一転し、ジェラートを摂取された時と同じように、食事をご自身で摂取されるようになり、入院前とほぼ同じ状態にまで回復されたという、エピソードです。
私が16年介護職をしてきて、そして、グラスリーぺぱんのジェラートを食べ続けてきた中で、共通して学んだことは、人が、「美味しい・楽しいと感じる」「生き生きとしている」「元気になれる」時というのは、ほんの少しの「きっかけ」があり、「きっかけ」は、一つ一つを積み重ねていったその先にもたらされ、積み重ねる過程において「笑顔」「情熱」「思いやり」を、時間をかけて注ぎ込んでいくことの大切さです。
明るい「笑顔」で、「情熱」をもち、「思いやり」を大切にしながら、入居者様にとっての、よい「きっかけ」を創り出せるよう、その時々の、一つ一つの関りを、これからも大切にしていきたいと思います。
新年は、「いつ、ジェラートを食べに出掛けようか。」そんなことが頭をよぎり始めてしまったので、本年のブログは、ここまでに・・・。新年の冒頭は、グレイスフル箕輪の大藏介護長が担当します。
皆様にとって、新年が「笑顔」と、「情熱」と、「思いやり」に溢れた素晴らしい一年となりますように!!