1. HOME
  2. ブログ
  3. 名古屋エリア
  4. 「福祉の仕事」を選び、そして「介護の仕事」へ ~その⑤~

「福祉の仕事」を選び、そして「介護の仕事」へ ~その⑤~

 みなさん、こんにちは。
 今日もこのブログを見に来て下さり、ありがとうございます。

 前回の続きになります。気が付けば収拾がつかなくなって、なんだか訳のわからない連載物みたいになってしまっております(申し訳ありません)。

 2000年4月、私は晴れて当法人の一員となり、介護職員として第1歩を踏み出しました。ちなみに3月の下旬から「新人オリエンテーション」があり、法人の概要説明や介護技術の講義、現場実習等がありました。これは正式に職員として働く前に知識や技術を学ぶ大変ありがたい機会でしたが、何よりありがたかったのは、これから共に歩んでいく「同期の仲間たち」との関わりが深められるということでした(このオリエンテーションは現在も継承されており、客観的に見ても、同期入社の仲間たちの絆をより深いものにしていると確信できます)。

 入職しての数ヶ月間は無我夢中でした。色んな業務を覚えなければならない上に、利用者様への対応や、利用者様の「変化」に対しての対応など…。これは介護の仕事に限ったことではないのですが、ひと通りの仕事を覚えて自分で動けるようになるまでは、結局は「指示された通りに動く」だけになってしまい、何となく「やらされている感」が拭えなくなってしまうんですよね。でも、この時期は乗り切るしかないわけで…。仕事とプライベート、オンとオフとを上手に切り替えて乗り切っていきました。

 さて、ある程度基本的な業務がこなせるようになった頃から、色んなことが見えるようになってきました。認知症というご病気の影響なのか、いつも怒ってばかりの利用者様がふとした時に見せる素敵な笑顔があること。羞恥心によるものなのか汚れた下着の交換になかなか応じて下さらない利用者様に、こんなアプローチをすると拒否されることなく応じていただけること。何の脈略もない支離滅裂なお話をされる利用者様の世界観に入り込んで会話をすると、その方がより一層生き生きとした表情でお話をして下さること、などなど。気が付けば、学生時代に抱いていた特別養護老人ホームに対するネガティブなイメージはなくなっており、逆に「人生の集大成ともいえる時期を過ごす利用者様のお役に立ちたい」という思いを持つようになりました。身体障がい者施設での勤めを志していた頃に念じていた「障がいは『不便』だけど『不幸』ではない」というフレーズは、高齢者福祉分野においても通ずるものであるのだと―――。

 私は当法人に入職して20年近くになります。今改めて振り返ってみても、「介護の仕事」を選んだ私の選択は間違っていなかったと思います。また、たくさんの御縁や経験を積むことができている当法人に入職できてよかったと思います。時代が変わり、社会情勢が変わり、「介護の仕事」をしている私たちに求められることや期待されることも変化していくと思いますが、これからも色んな方々との御縁を大切にしつつ、困っていらっしゃる方々のお役に立てるように頑張っていきたいと思う今日この頃です。

 最後になりますが、「介護の仕事」はこれからの社会に必要とされている仕事です。この仕事をやる人がいなければ、今私たちが生きているこの社会を支えてはいけません。そんな社会に必要とされている仕事に就いているということ自体が私たちの誇りです。そして、介護が必要となってしまわれた利用者様の余生を、私たちの関わりでより素晴らしいものにできる可能性を秘めた仕事でもあります。物やお金には換えられない温かい気持ちになれることもたくさんあります。「福祉の仕事」そして「介護の仕事」にほんの少しでも興味を持っている貴方に、「是非私たちの仲間になって下さい」というメッセージをお送りして、5回に渡って掲載したこのテーマを締めたいと思います。

                                                ~了~

 余談です。
 今でこそ男性の介護職員というのも何ら珍しいことではなくなりましたが、私が入職した当時の介護職員は、女性の比率が圧倒的に多かったです。ちなみに私は特養の介護職として入職しましたが、当時の男性の介護職員は、私以外には1名しかいらっしゃいませんでした。周りの女性職員さんも私に色々気を遣って下さっていたとは思いますが、女性が食いつくような話題を持っているわけではなかったので、入職してからの数ヶ月間は仕事以外での会話は本当に弾みませんでしたね。例えば…

女性職員 : 原くん、この前の休みの日は何してたの?
私    : はい!横浜アリーナにプロレスを観に行ってました!(ドヤ顔)
女性職員 : …あ、そぅ(会話終了)

 そんな時代もありましたが、今は男性、女性共に程よいバランスでお勤めになっていらっしゃいますから、これから介護施設で働くことを検討している皆様、どうぞご安心下さい!

 この度はお読みいただき誠にありがとうございました。
 また見にいらして下さいね。

                                    介護老人福祉施設ジョイフル名駅
                                           施設長 原 浩輔

関連記事

最新記事

error: Content is protected !!