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「 言葉は姿勢を表す 」

福祉施設でよくある表現があります。
○○さんに食事、食べさせました。
○○さん寝かせました。

違和感を覚えませんか?
○○してやったという上目線の表現に聞こえませんか?

介護は、ケアを提供する側が能動的な立場になり、利用者様が受動的になるので、「○○してあげている」という、立場が上になるような錯覚に陥りやすく、表現もそのようになってしまう事があるように思います。
しかし、ケアをさせて頂く利用者様は自分達より年上です。
介護が必要ない元気な高齢者の方に上目線で話たり、命令口調で話しますでしょうか。

私も昔は、そこまで意識していた訳ではなく、上目線で話たり、指示をするように介護をしていたと思います。

しかし、ある出来事によって、深く考えることになり、強く意識するようになりました。
ずいぶん昔の事ですが、父親が病気で倒れ入院したため、お見舞いに行った時でした。病室で色々な管をつけている父親とぎこちない会話をしていたところに、自分より見た感じ若そうな看護師さんが来て、強めの口調で
(バリバリの三河弁)
「林さん、息子さん来てよかったね。それと、お願いだけど、たくさん管が体に
ついとるで、とれるといかんから動いていかんよ。わかった!
おしっこも管がついとって、ちゃんと出とるから心配しんでもいいでね。」
と言って体位交換し、部屋を出たところで、自分達にも聞こえる大きさの声で、
「林さん体位交換と、注意事項を言い聞かせました!」と先輩看護師さんらしき人に伝えて去って行きました。父親は苦笑いのような顔をしていました。
その時に、怒りの感情を非常に感じたのです。
後で、自分があの看護師の立場だったと考えた時、ご本人やご家族に同じような想いを抱かせてはいけない。と思いました。

それ以降、「○○させる」という表現を嫌い、言葉選びに気を付け、利用者様とお話しする時はなるべく、自分が目線を合わせるよう腰を降ろしたりするようになりました。
意識する → 行動する → 習慣にする → そして意識を忘れない

福祉の仕事は、本当に色々な事を考える機会が多く、気づかない内に、利用者様に対して見下した言動になる危険性があると思います。
だからこそ、利用者様の事を考え、その方により合うケアを、謙虚に追求していく姿勢が必要ではないでしょうか。

仁王立ちして手を差し伸べるのではありません。
横に座って「何が必要ですか」と手を差し伸べるのです。

一緒に利用者様の横に座って手を差し伸べて頂ける方を大募集しております!
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閲覧頂き、ありがとうございました。 JF各務原  林 克幸

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