生活相談員というお仕事
特別養護老人ホーム第2グレイスフル岡谷にて、生活相談員に従事しております栗岡と申します。
今回の記事では特別養護老人ホームに限らず、生活相談員のお仕事をほんのちょっとだけ詳しくご紹介できたらと考えています。
とはいえ生活相談員の仕事は多岐にわたりますので、かいつまんでのご紹介とさせてください。
また、私は末席の末席の末席の生活相談員でありますので、とても範囲の狭い個人的な考えに基づく主観でしかない文章になってしまいます。程々に斜め読みをしていただければ幸いですので、よろしくお願いいたします。
・お仕事その1「サービス利用前の準備」
サービスを利用したいとの希望を受け付けたら、ご利用いただく前に利用者様と直接お会いし、その方の身体状況・現在の病状や既往歴・ご家族との関係等々、サービス提供に必要な情報収集を行います。
そのため生活相談員は様々な場所に出かけます。
利用者様がご自宅にお住まいであれば、ご自宅に伺ってご本人やご家族にお話しをお聞きし、入院されていれば直接病院へ赴いて、看護師さんや医療ソーシャルワーカーさんにお話しをお聞きし、高齢者の入居施設にお住まいであれば、施設に出向いて担当の相談員さんや介護職さんにお話しを伺います。
また、その情報収集のために関係各所や担当のケアマネージャーさんに連絡を取り、様々な調整も同時に行います。
そして情報収集を終えたらそれを記録に残し、サービス提供に関わる各種部署に発信します。
受付 ⇒ 連絡調整 ⇒ 訪問 ⇒ 情報収集 ⇒ 記録作成 ⇒ 情報発信 ⇒ サービス利用
大雑把ではありますが、上記の一連の流れのどこかを、生活相談員は毎日行っています。
さらに、この流れのどこかに契約業務というものを行います。
・お仕事その2「契約業務」
サービスをご利用いただくにあたり、必ず契約書の取り交わしを行います。この契約業務は主にご家族の方に対して行うことがほとんどで、ご入居前に承知しておいていただきたいことを説明し、納得いただいてうえで契約書やその他の書類にサインと押印をしていただきます。
ところが、ひと口に「契約書やその他の書類を説明し納得いただいてサインをいただく」と言っても、そう簡単なものではありません。ご家族によって説明を聞かれての反応は様々で、とても真剣に聞いてくださる方もいれば、明らかに聞き流している方、次に予定があるので早く終わらしてほしい方等々まさに三者三様です。そのため、ご家族の様子を窺がいながら説明の仕方を変えていかなければなりませので、かなり臨機応変さが求められます。(私自身いまだにうまく説明できず失敗ばかりです。)
この時の説明次第でご家族との信頼関係やサービス提供の円滑度が違ってきますので、個人的にはとても繊細な仕事だと感じています。
・お仕事その3「事業所の稼働率管理」
入居施設やショートステイにおける稼働率とは、定員に対してどれくらいの割合でご利用いただけているかを数字にしたものです。当然稼働率が低いと、収入が落ちます。そのため生活相談員は新規利用者様獲得に向けて定期的に営業を行ったり、新しいサービスを各部署と連携して考えたりと、稼働率向上に向けた取り組みを行っています。
この稼働率向上の取り組みは、生活相談員の中で一番頭の柔軟さが求められます。格好よく言うとクリエイティブな面が試されます。これまた個人的な感覚ではありますが、生活相談員の仕事はなかなかに創造的な面もあったりします。
つらつらと思いつくままに書いてきましたが、まだまだ色々なことがあります。
その中でもうひとつだけ挙げるとすると、利用者様への直接対応も生活相談員として大事な仕事です。
例えばご利用中の利用者様に何か変化があった際は、直接様子をお伺いしに行き対応を行います。それが体調不良なのであれば、関係職種と相談し病院受診にお連れすることもあります。
そして受診の結果点滴が必要と判断され、看護師さんから点滴の間付き添ってくださいと言われれば、点滴が終わるまでの時間ずっと傍らで付き添うことだってあります。
利用者様はすぐに眠ってしまわれましたが、そんな中私は利用者様の様子と滞りなく点滴が行えているか確認しながらこの文章を書いている、そんなことだってあります。
・・・・・そろそろ点滴が終わりそうなので、今回はここまでにしたいと思います。
次回の更新は、特別養護老人ホームグレイスフル下諏訪 生活相談員小原が担当になります