介護士の敬語と声かけの基本 初心者向けやさしい言い回し
介護士の仕事は「相手に安心してもらうこと」がとても大切です。やさしい言い方や、ちょっとした声かけの工夫が、ご利用者の安心につながります。
しかし特別なことを覚える必要はありません。少しのコツを知るだけで、すぐに使える言い回しが身につきます。また接客の経験がある方は、その経験を活かすこともできます。
言葉ひとつで、相手の表情がやわらぐこともあります。毎日のやり取りの中で、その変化を感じられるのも、介護士の仕事の魅力です。
当コラムでは、介護の現場ですぐに使える敬語や声かけを、わかりやすく解説します。できることから、一つずつ。自分のペースで取り入れていきましょう。
目次
介護士の声かけの3つの基本ポイント
介護の仕事では、何を言うかだけでなく、「どう言うか」がとても大切です。同じ内容でも、言い方によって、相手の受け取り方は大きく変わります。むずかしい言葉を使う必要はありません。大切なのは、相手の気持ちを考えて、やさしく伝えることです。ここでは、基本となる3つのポイントを紹介します。
指図するような言い方をしない
「〜してください」と言い切ると、相手は指図されたように感じることがあります。介護の現場では、必要なことを伝えながらも、やわらかい言い方を意識することが大切です。たとえば、
〜していただけますか
〜してもよろしいでしょうか
といった言い方にすることで、相手も安心して行動しやすくなります。
安心感を与える言葉を使う
ご利用者は、初めてのことや、うまくできない場合に、不安を感じていることもあります。
お手伝いしましょうか
ゆっくりで大丈夫ですよ
といった言葉をかけるだけで、気持ちが落ち着くことがあります。
短く、わかりやすく伝える
長い説明は相手にとって分かりにくくなります。
こちらへどうぞ
ゆっくり座りましょう
など、短い言葉を使って伝えることで、相手も理解しやすくなります。
この3つを意識することで、声かけはぐっと良くなります。そして特別なスキルがなくても、日々の声かけの中で自然と身につけていくことができます。できることから少しずつ取り入れていきましょう。
よく使う言い回しOK例・NG例
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それでは具体的な例として、介護の現場でよく使う言い回しのOK例とNG例をご紹介します。少し言い方を変えるだけで、相手に安心してもらえる声かけになることを、ご理解いただけると思います。
お願いするとき
❌ NG:「立ってください」
⭕ OK:「立っていただけますか」「ゆっくり立ってみましょうか」
確認するとき
❌ NG:「大丈夫ですか?」
⭕ OK:「お体の調子はいかがですか」「どこかつらいところはありませんか」
手伝うとき
❌ NG:「やります」
⭕ OK:「お手伝いしますね」「一緒にやりましょうか」
移動をうながすとき
❌ NG:「こっちに来てください」
⭕ OK:「こちらへどうぞ」「ゆっくりこちらに来ていただけますか」
待ってもらうとき
❌ NG:「ちょっと待ってください」
⭕ OK:「少しお待ちいただけますか」「すぐにうかがいますので、少しお待ちください」
以上の具体例のように、言い方を少し変えるだけで、言葉の好感度が上がることを理解いただけたと思います。はじめから完璧である必要はありません。できる言い回しから、少しずつ使っていきましょう。
介護現場での声かけの言い換えのコツ
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言い回しは、丸暗記しなくても大丈夫です。大切なのは、「どうすればやさしく伝わるか」という考え方です。いくつかのポイントを知っておくことで、その場に合わせて言い方を変えられるようになります。下記に紹介する「コツ」を知っておくと、自然とやさしい言い方に変えられるようになります。
強い言い方をやわらかくする
言い切る表現は、相手に強い印象を与えることがあります。たとえば、
「してください」「行きます」
このような言い方は、少しやわらかくするだけで印象が変わります。
〜していただけますか
行きましょうか
クッション言葉を使う
最初に一言そえるだけで、やさしい印象になります。
- 恐れ入りますが
- よろしければ
- 少しだけ
たとえば、
少しお待ちいただけますか
よろしければ、こちらへどうぞ
相手に合わせた言い方をする
相手のペースや体調に合わせて、言い方を変えることも大切です。
- ゆっくり話す
- 短い言葉で伝える
- 安心できる言葉を入れる
たとえば、
ゆっくりで大丈夫ですよ
一緒にやっていきましょう
最初はうまく言えなくても問題ありません。使いながら少しずつ慣れていくことで、自然にやさしい言い方が身についていきます。このように言い方を少し変えるだけで、相手との関係もより良いものになっていきます。
使わない方がよい言い方
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やさしい言い回しを身につけると同時に、「使わない方がよい言い方」を知っておくことも大切です。少しの言い方の違いで、相手に与える印象は大きく変わります。
指図するような言い方
❌ NG
- 「早くしてください」
- 「ちゃんとやってください」
相手を急かしたり、責めているように聞こえることがあります
子ども扱いする言い方
❌ NG
- 「いい子ですね」
- 「えらいですね」
相手によっては、失礼に感じられることがあります
不安にさせる言い方
❌ NG
- 「危ないですよ」
- 「ダメです」
強い言い方は、不安や緊張につながることがあります
家族対応の基本フレーズ
介護の現場では、ご利用者だけでなく、ご家族とのやり取りも大切です。ご家族は、日々の様子や体調について知りたいと感じていることが多く、その言葉のひとつひとつが安心につながります。ていねいでわかりやすい言い方を意識することで、安心や信頼につながります。反対に、言い方が少し強かったり、説明が足りなかったりすると、不安を感じさせてしまうこともあります。
特別な言い方をする必要はありません。大切なのは、相手に伝わるように、ていねいに言葉を選ぶことです。ここでは、よくある場面で使える基本のフレーズをご紹介します。
状況を説明するとき
本日は、ゆっくり過ごされています
お食事も、しっかり召し上がっています
事実をシンプルに、わかりやすく伝えることが大切です
お願いするとき
ご自宅でも、少し様子を見ていただけますか
気になることがあれば、いつでもご連絡ください
相手に負担をかけない言い方を意識します
お詫びするとき
ご心配をおかけして申し訳ありません
ご連絡が遅くなり、申し訳ありません
まずはお詫びの気持ちを伝えることが大切です
質問に答えるとき
現在のところ、大きな問題はありません
念のため、引き続き様子を見ていきます
はっきりしつつも、不安をあおらない伝え方が大切です
家族対応では、「正しく伝えること」と同じくらい、「安心してもらうこと」が大切です。むずかしく考えすぎず、ていねいに伝えることを意識していきましょう。
社会福祉法人サン・ビジョンで介護職として働く魅力
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社会福祉法人サン・ビジョンは38の施設と151の事業所を持つ社会福祉法人です。展開エリアには、名古屋エリア、春日井エリア、江南エリア、岐阜エリア、長野エリアなどがあります。またサン・ビジョンの各エリアでは、特別養護老人ホーム、介護付有料老人ホーム、グループホーム、デイサービス、居宅介護支援センターなど、様々な介護サービスを提供しています。
サン・ビジョンの各地域の介護施設で働く魅力は以下の通りです。
- 充実した研修制度
- 新入職員研修をはじめ、介護技術研修、リーダー研修、キャリアアップ研修など、職員のスキルアップを支援する研修制度が充実しています。
- 専用の研修施設にて専任の講師による丁寧な指導で行われます。
- キャリアパス制度
- 介護職、相談員、ケアマネージャー、介護長、施設長と、明確なキャリアパス制度が整備されています。
- 自分の希望や適性に合わせたキャリアプランを立案することができ、キャリアアップを目指して挑戦することができます。
- チームや職場の先輩などからのサポート体制
- 介護のわからないことや困ったことがあれば、先輩職員や上司が丁寧にサポートします。
- 法人内相談窓口も複数設置されており、職員の悩みや不安に寄り添います。
- ゆとりある勤務体制
- 法令遵守を徹底したゆとりある勤務体制を導入しています。
- 職員の負担軽減のため、福祉用具も充実しています。
- 働きやすい環境
- 交通費支給など、働きやすい環境を整えています。
- 各種福利厚生も充実しており、ワークライフバランスをサポートします。
- 地域に根差した活動
- 地域の医療機関や行政機関と連携し、地域包括ケアシステムの構築に貢献しています。
- また、地域住民との交流イベントなども開催しており、地域に根差した活動を行っています。
サン・ビジョンの介護施設で介護職として働く
サン・ビジョンの各エリアの介護施設では、ご利用者様一人ひとりの個性を尊重した介護を提供しています。介護職員は、ご利用者様の日常生活を支援し、心身ともに自立した生活をサポートします。サン・ビジョンで介護職として働くことは、地域の高齢者の暮らしを支え、社会貢献することになります。
介護の仕事に興味がある方、誰かの役に立つ仕事がしてみたい方は、ぜひサン・ビジョンの介護施設で働いてみてはいかがでしょうか。
▼ サン・ビジョン介護職の求人応募はこちら
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まとめ
介護の仕事では、言葉の使い方ひとつで、相手の感じ方が大きく変わります。毎日の生活を支える場面では、言葉がそのまま安心や不安につながるためです。しかし、むずかしい敬語を覚える必要はありません。大切なのは、相手に安心してもらう気持ちと、やさしく伝えようとする姿勢です。
今回ご紹介した「コツ」をできるところから少しずつ取り入れていくことで、自然と身についていきます。言葉が変わると、相手の反応も変わります。その変化を感じながら、少しずつ自分の言い方を増やしていきましょう。介護の仕事は、人と人との関わりの中で成り立つ仕事です。あなたの言葉が、ご利用者の安心につながります。